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December 2011

Vol. 77

発行:グレイスタディケア

 
 

見渡せば 花ももみじも なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ   ( 藤原定家 )

10月は気温の変化が激しく、体調を崩された方が多くいらっしゃいました。今年はすでにインフルエンザも流行しているようです。
2学期は期間が長く、行事や大会などで疲れもたまっていることと思います。上手に体調管理をして乗り切りましょう。

11月のグレイススタディケア

《 小学生 》

 現在、私立の小学生のみの在籍となっております。やはり私立の場合、学校やご担当の先生によってカリキュラムが公立とは大幅に異なります。テストの回数も多く、しかも内容も高度で入念な準備が必要です。

 学校の学習内容に合わせて指導を進めておりますが、頼りになるのは学校のノート、プリント類です。学習した材料を、特にテスト前などはご持参いただければより的確なご指導が可能となりますので、お持たせいただけますようお願いいたします。

 

《 中学生 》

 3学期制の学校では、中間テストが終わったとほっとすると同時に、12月には期末テストが控えており、今月も忙しい月となりそうです。2期制の学校は、今月定期テストが予定されています。抜かりなくテスト準備にいそしみましょう。

 ここのところのご様子を拝見しておりますと、学校の授業に集中できている方、なかなか難しい方の差が大きいと感じております。また、お教室での学習の効果もそれに伴って変化が現れております。まずは、学校の学習内容をしっかり理解しましょう 。

 《 高校生 》

 先日、ある大学受験生が、大手予備校の模試の結果を報告してくれました。その中で目を引いたのは、社会の偏差値83.4でした。今までの最高が76でしたから、過去最高の数字でした。理論的には、偏差値は100を超えることもありますが、80台の偏差値はなかなかお目にかかれるものではありません。他の苦手教科を克服しつつ、この実力が入試本番でも発揮されるよう願ってやみません。 1年生の皆さんは、中間テスト、期末テストに向けて準備を怠りなく進めましょう !

 

〜 コラム 「こころの旅」 〜
 

  私の本棚には何冊か処分できない本が並んでいる。時々引っ張り出しては読み直しているのだが、時と共に思うところは変化していて、1回目では気付かなかった点、2回目でようやく意味がつかめるようになるところがあり、こういうものを「愛読書」というのだろう。

 先日も、思い立ったようにふと取り出したのが、神谷美恵子著「こころの旅」である。神谷美恵子は精神科医だが、その著作は学術書というよりも、流麗な文体から文芸作品であろうと私は思っている。

 「こころの旅」は人間の一生の心の変化について著したものである。その半分は、生まれてから青年期までの心の変化に紙数を費やされており、10年前に読んだ時は、私も思春期の子を持つ母親だったから、子どもの心の理解のためにはずいぶん役に立った。

 10年ぶりに読み返してみると、なかなか味わい深い文章があるので、その一端をここにご披露したい。

「学ぶということはただのものまねとはちがい、たくさんの新しい概念をとり入れ、たくさんの概念のあいだの新しい結びつきをつくり、それらをしっかりと記憶の中にきざみこむ、という複雑な作業である。それによって、こころの世界をひろげ、自分のあたまでものを考える基盤と習慣を養うことである。そのことがうまくできるようになるためには、心身ともに充分発達し、しかも生理的激変や情緒的不安定からできるだけ解放されている必要がある。知的作業というものは人格や身体の一部に限られたはたらきにすぎないが、しかし、心身全体の安定に支えられているほうが能率がいい。」

「たとえ子どもが環境からストレスを受けて、こころがそのために一時的に『病んだ』としても、これを癒すための動きがひとりでにおこって子どもの人格内に次々と新しい『構造』が形成され、こころの中のバランスが取り戻されるであろう。こうみてくると『親の努力ゆえに』子が育つというよりは『親の数々のあやまちにもかかわらず』子がすこやかに育って行くというほうが事実に近く思われてくる。」

「自発性によって独学能力と思考能力を身につけることが、一生のこころの旅をゆたかにするもっとも大切な鍵であろう。どこにおかれても一生ひとりで学びつづけられる人をつくるのが学校教育の目的であるとさえ私は思う。」

「青年期の友情も崇拝も一生つづくとは限らないし、その必要は必ずしもない。青年の一時期の成長に役立つだけでも意味がある。しかしもし若き日に一生をつらぬくほどの友や師とのこころの交りが与えられたら、それは人生の最大の幸福の一つにちがいない。」

 

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